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『カズムシティ』

『啓示空間』(の厚さ)でどぎもを抜いたアレステア・レナルズの、英国SF協会賞を受賞した第二長編

「“融合疫”により異形の街と化したカズムシティ。宿敵レイビッチを倒すべく、タナーの壮絶かつ孤独な追跡がはじまる!」

文庫にもかかわらず1135ページ596グラム。厚さだけみれば『イリアム』にも勝っています。通勤電車で読むのはきついでしょうね。

第一長編はなかなか好評だったらしく、訳者あとがきによれば、短篇集をひとつはさんで第三長編の邦訳も決定したとか。お楽しみはつづきます。

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『イリアム』

ダン・シモンズのお待ちかねの新作

「地球化された火星に住むギリシア神話の神々と英雄たちの熾烈な戦い!」

782ページ755グラムのハードカバー。しかもこれでまだ第一部。続編となる『オリュンポス』の刊行も、それほど先ではないようなのでひと安心。なお、前日談にあたる短篇が、発売中のSFマガジン9月号(ダン・シモンズ特集)に掲載されています。

あらためて巻末の著作リストを見ると、ほとんどの作品が邦訳されていますね。作者にとっても読者にとっても幸せなことです。ローカス賞長編部門受賞作

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ジョン・W・キャンベル記念賞

ロバート・J・ソウヤーの最新長編Mindscanが、本年度のジョン・W・キャンベル記念賞を受賞しました。作者のサイトで詳細が公表されています。

この賞は、ファン投票のヒューゴー賞や作家投票のネビュラ賞とはちがい、選考委員の合議によって選ばれるだけに、通好みの渋い作品が受賞する傾向にあるようです。過去の受賞作については、翻訳作品集成や、Locusのサイトを参照してください。

ちなみに、ヒューゴー賞、ネビュラ賞、キャンベル記念賞の長編部門をすべて受賞した作家は以下の7名だとか。

David Brin, Arthur C. Clarke, Joe Haldeman, Frederik Pohl, Kim Stanley Robinson, Robert J. Sawyer, Connie Willis。

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『ぼくがカンガルーに出会ったころ』

浅倉久志さんの初のエッセイ集。翻訳コラム、訳者あとがき、SF論考のほか、膨大な翻訳リストも収録。おまけで商業誌未発表の難解翻訳短篇「ドア」も。

もちろんSFスキャナーも収録されていますが、既訳作品を紹介した回がはぶかれているのは残念。このころのスキャナーは、バックナンバーで買い集めたSFマガジンでむさぼるように読んでいました。それぞれの題名を見ただけで内容が思い浮かぶのには、われながらびっくり。

SFや翻訳にすこしでも興味のある方、問答無用で買いましょう。

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