« ゾーイの物語 | トップページ | LOCUSの速報 »

柴野拓美さん

はじめてお会いしたときのこと。

同人グループ〈ぱらんてぃあ〉に加わったばかりで右も左もわからない学生時代、誰かに誘われて、伝説の宇宙塵の例会に一度だけ顔を出した。

SF話に飢えていただけに、誰もSFの話をしていない、まったりした雰囲気が不思議だった。

それでも、柴野さんがニーヴンの新刊を配っているのを見て、ああ、生身の翻訳者が目のまえで動いていると感動したことはおぼえている。

会場を出て、駅へと向かう道すがら、思いきって柴野さんに実は翻訳者になりたいんですと話しかけた。

すると柴野さんはひとこと――「とにかく就職しなさい」

単純な私は、いわれたとおり就職して、7年勤めて、フリーになった。

だいぶたって、ホーガンの翻訳を引き継いだ。

自分の未熟さに日々泣きたい思いをしながら、いまも翻訳で食べている。


柴野さん、ゆっくりお休みください。

|

« ゾーイの物語 | トップページ | LOCUSの速報 »