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『逆行の夏』ジョン・ヴァーリイ

ジョン・ヴァーリイの傑作選。名作「残像」の新訳で参加させてもらいました。
この歳になってまさかヴァーリイを訳す機会がくるとは。

ヒューゴー、ネビュラ、ローカス各賞を総なめにした「残像」は、1978年の作品ですが、背景設定をすっかり忘れていたので、「オマハの原子炉がメルトダウンして、放射性物質が風下側へ600キロにわたって帯状にぶちまけられ、難民の住む町が”ガイガータウン”と呼ばれて忌避されている」などという描写が出てきたときにはぞっとしました。

しかし、この短編集最大の驚きは、大野万紀さんのあとがき。〈八世界〉シリーズの全短編13編を収録した短編集が、東京創元社から年内に刊行予定とか。

ここでいう〈八世界〉シリーズには、アンナ=ルイーゼ・バッハが登場する作品群は含まれないようなので、13編というのは以下の各作品になると思われます。

「ピクニック・オン・ニアサイド」(1974)
「逆行の夏」(1975)
「ブラックホール通過」(1975)
「鉢の底」(1975)
「カンザスの幽霊」(1976)
「歌えや踊れ」(1976)
「汝、コンピューターの夢」(1976)(「メモリーバンクは引き出し超過」)
「びっくりハウス効果」(1976)
「イークイノックスはいずこに」(1976)
「さようなら、ロビンソン・クルーソー」(1977)
「ブラックホールとロリポップ」(1977)
「選択の自由」(1979)
「ビートニク・バイユー」(1980)

で、既訳のバッハものが以下の4作品ですが、あと一篇、『最後の危険なヴィジョン』に収録されるはずだったThe Bellman(執筆は1978)という中篇だけが未訳で残っています。どうせなら、これを前述の短編集のおまけに入れるとか。バッハものだけで一冊にまとめるとか。

「バガテル」(1974)
「バービーはなぜ殺される」(1978)
「ブルー・シャンペン」(1981)
「タンゴ・チャーリーとフォックストロット・ロミオ」(1985)

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