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ドンブラコンLL

先週末に開催された日本SF大会(ドンブラコンLL)では、ゲスト参加にもかかわらず出演企画がないのをいいことに、各種プログラムをめいっぱい堪能させてもらいました。

 「SFと生物と性的多様性」
 「人型ロボットパネル」
 「The History of United States of Japan」
 「ドンブラコンLL交流パーティ」
 「SFはジャンルか? 思考か?」
 「短編作家としてのバラードの魅力を語る」
 「表現規制の現状について語ろう」

いずれの企画もたいへん興味深く、大当たりでした。

特に事前に公表されていなかった某企画では脳みそをかきまわされるような刺激的なお話が聞けましたし、増田まもるさんのバラード翻訳論もたいへん参考になりました。新刊の宣伝もちょっとはできたし。

おかげで知恵熱が出たのか、翌日は一回休みに……

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『ジャック・グラス伝:宇宙的殺人者』書評1

冬木糸一さんのブログで紹介されました。

大絶賛ですね。たしかにダイアナはかわいいと思いますが。

そういえば、ドンブラコンLLでお会いした池澤春菜さんは、アニメ化されたらダイアナの声を当てたいとおっしゃっていました。なるほどぴったりかも。

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『ジャック・グラス伝』訳者あとがき

noteにある早川書房のサイトで、訳者あとがきが公開されました。

お近くの書店ではなかなか現物が確認できないかもしれませんので、どんな作品なのか、もうちょっとくわしく知りたいという方はどうぞ。あらすじだけでなく、原作者のプロフィールや作品リストなどもあります。

それでは、機会があったら週末の静岡でお会いしましょう。

担当編集者に命令されたので書いておきますが、本があればいつでもサインは受け付けますよ(棒読み)。

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『ジャック・グラス伝』はちゃんとSF

『ジャック・グラス伝』を読んでいると、突拍子もない大ネタやトリックに目を奪われがちですが、細部はきちんとSFしています。たとえば重力の扱いです。

第二部以降の主役のひとりである、15歳の富豪令嬢で殺人ミステリが大好きなダイアナさん。彼女はふだんは宇宙空間にある大邸宅で暮らしていますが、そこには安易な“重力発生装置”などというものは存在しません。従って、遠心機を使った訓練を日々おこなって体を慣らしておく必要があるのですが、若くて愚かなのでもちろんそんなものはサボっています。

そのため、16歳の誕生パーティのために地球の別荘地へおりたときには、1Gの重力のせいで、歩行器をつけなければ歩くこともできず、常に息も絶え絶えというありさま。

さらに、殺人現場となった倉庫の中ではこんなやりとりが――

「これを見て」ダイアナは興奮して言いながら、つま先で床にカギ括弧を描いた。「これがなんだか知ってる?」
「床ですが、お嬢さま?」
「ほこりよ! 読んだことがあるわ――こまかな粒子状の物質。ふつうは空中にただ浮かんでいるけど、ここみたいに重力があると、下へ落ちて……堆積するの」

まるで新たな物理法則でも発見したかのように解説し、得意満面で推理を披露するわけですが、このあと彼女がどんな恥をかくかは読んでのお楽しみ。

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『ジャック・グラス伝:宇宙的殺人者』kindle版

amazonでもう予約が始まっていました。
kindle版の発売は8月31日になったようです。

書籍版とのタイムラグは短いほうですが、SF大会には間に合いませんね……。

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『ジャック・グラス伝:宇宙的殺人者』は今日発売

ようやく発売日になりました。

慧眼な読者から指摘があるかもしれないので、恥を忍んで書いてしまいますが、実は邦訳版を読んだだけではわからないミスをひとつしてしまいました。

第二部で殺人ミステリ好きの令嬢が古典作品の作家の名前を羅列するシーン。そこにRajah Nimmiという人が混じっていますが、これはどうやら『量子怪盗』のハンヌ・ライアニエミ(Hannu Rajaniemi)のことを指しているようです。スペルとかいろいろおかしいのは、粗忽な令嬢が作家の名前を正しくおぼえていないせいですね。

本書がSFマガジンの〈SFスキャナー〉で紹介されたときに、鳴庭真人さんがちゃんと指摘されていたのですが、粗忽な訳者はころっと忘れていました。

というわけで、ここは「ラージャ・ニンミ」ではなく「ライア・ニンミ」と脳内で変換して読んでいただきたいと思います。

なお、じきに出る電子版のほうでは修正されているはずです。

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『ジャック・グラス伝:宇宙的殺人者』は明日発売

謎解き方面をあまり強調すると、ミステリ色の強い作品なのかと誤解されるかもしれないので、念のため補足しておきます。

本書『ジャック・グラス伝:宇宙的殺人者』は、作者の言葉によれば、「〝黄金期〟のSF小説と〝黄金期〟の推理小説を合体させてみたいという強い衝動から生まれた」作品です。

しかし、アダム・ロバーツは基本的には奇想SF作家であり、本書も殺人ミステリを全面に押し出しているとはいえ、その裏にある重要なテーマは超光速テクノロジー(FTL)と”シャンパン超新星”と呼ばれる謎の天文現象です。

そうしたSF的テーマが三つの殺人事件にどうからむのか、ぜひ読んで確かめてください。

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読者への挑戦状

昨日のエントリで、なぜ「ミスリーディング」などという話が出てくるのかというと、この作品、冒頭に謎の語り手からの「読者への挑戦状」があるからです。しかも、三つの殺人事件の犯人はそこで明かされています。

ちょっと引用しますと――

「わたしは読者のみなさんに対して、最初からフェアに勝負を仕掛けるつもりです。さもなければ真のワトスンとは言えません」

「ミステリのひとつは監獄の物語です。ひとつは通常の犯人探し《フーダニット》。ひとつは密室ミステリ」

「みなさんの課題は、これらの物語を読み、数々の謎を解いて殺人者を特定することです。すでにわたしが答を明かしてしまったにもかかわらず、その答はみなさんを驚かせるでしょう。それぞれの事件の真相が驚くほどのことではなかったとしたら、そのときはわたしの負けになります」

というわけで、この挑戦に応じたい方は24日に書店へ走りましょう。

ただし、アダム・ロバーツというのは、ほんとうに一筋縄ではいかない作家ですから、こうした紹介から想像される物語と実際に読んだ印象とがまったくちがっていたとしても、広い心で受け止めていただきたいと思います。

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『ジャック・グラス伝』の表紙

さて、今回『ジャック・グラス伝』の表紙を飾るのは、猫将軍さんの手になる美麗イラスト。ほんとうにきれいですね。タイトルや訳者の名前がじゃまなくらい。

ただ、スコルジーほど極端ではないにせよ、本書の作者のアダム・ロバーツもあまりキャラクターの外見をこまかく描写する人ではないので、この表紙の人物(おそらくジャック・グラス)はあくまでもイメージとして考えてください。ミスリーディングだ! という苦情は受け付けません。

もうひとりの主役である、殺人ミステリマニアの令嬢ダイアナのほうも、年齢が15歳だというだけで、あとは美人だということくらいしかわかりませんし……

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『ジャック・グラス伝:宇宙的殺人者』

24日に刊行される『ジャック・グラス伝:宇宙的殺人者』の見本が届きました。

ここだけの話ですが、本書は傑作ぞろいの《新☆ハヤカワ・SF・シリーズ》第3期の中でも、もっとも大きな期待をかけられていている作品です。

その証拠に、『SFが読みたい 2017年版』の早川書房の刊行予定の中で、ウルフとプリーストの作品にはさまれて紹介されるはずの本書は、きれいさっぱりスルーされていました。いわば隠し球の中の隠し球というわけです。

ほんとうに隠してどうするんだと思わないでもないですが、なにしろ作者のアダム・ロバーツは本書が初めての邦訳。日本の読者にはまったくなじみがない作家なので、むりもない、の、かも。

とはいえ、英国SF協会賞の受賞作ということでなにげなく原書を読んで以来、早川書房の編集者にこれはやりましょうやりましょうやらなければいけませんと言い続け、3年越しでようやく邦訳刊行まで漕ぎつけただけに、訳者としては、こうして本になっているのを見るだけで感涙にむせばずにはいられません。

物好きな編集者がいてほんとうによかった……

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星雲賞2017

そういえば星雲賞も発表になっていました。

日本SFファングループ連合会議のサイトはこちら

海外長編部門の『ユナイテッド・ステイツ・オブ・ジャパン』 は予想どおりでしたね。

今年は受賞者の方々をお祝いするために、どんぶらこんにも参加する予定です。

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ヒューゴー賞2017

LOCUSのサイトから小説部門のみ引用します。
ジェミシンは新しい三部作で二年連続の受賞。アンダースは二冠ならず。

Best Novel (2,078 nominating ballots)

WINNER: The Obelisk Gate, N.K. Jemisin (Orbit US; Orbit UK)

Best Novella (1,410)

WINNER: Every Heart a Doorway, Seanan McGuire (Tor.com Publishing)

Best Novelette (1,097)

WINNER: “The Tomato Thief”, Ursula Vernon (Apex 1/5/16)

  • “The Art of Space Travel”, Nina Allan (Tor.com 7/27/16)
  • “Touring with the Alien”, Carolyn Ives Gilman (Clarkesworld 4/16)
  • Alien Stripper Boned from Behind by the T-Rex, Stix Hiscock (self-published)
  • The Jewel and Her Lapidary, Fran Wilde (Tor.com Publishing)
  • “You’ll Surely Drown Here If You Stay”, Alyssa Wong (Uncanny 5-6/16)

Best Short Story (1,275)

WINNER: “Seasons of Glass and Iron”, Amal El-Mohtar (The Starlit Wood)

  • “Our Talons Can Crush Galaxies”, Brooke Bolander (Uncanny 11-12/16)
  • “The City Born Great”, N.K. Jemisin (Tor.com 9/28/16)
  • “That Game We Played During the War, Carrie Vaughn (Tor.com 3/16/16)
  • “A Fist of Permutations in Lightning and Wildflowers”, Alyssa Wong (Tor.com3/2/16)
  • “An Unimaginable Light”, John C. Wright (God, Robot)

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